【現場帳票デジタル化の盲点「方式の理解不足」】製造業現場責任者の4割超が「帳票型とフォーム型の違いを知らずに選定」、自社課題に合わせた選定こそが成功の分かれ目

目次

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株式会社シムトップスは、現場帳票のデジタル化に関わった、製造業の現場責任者111名を対象に、現場帳票デジタル化の方式選定に関する実態調査を実施しましたので、お知らせいたします。

 製造業ではDX推進が急速に進む一方で、「現場帳票をどうデジタル化するか」という具体的な選定段階でつまずく企業が少なくありません。現場では紙やExcel帳票をそのまま再現する「現場帳票型」と、入力を簡素化する「Webフォーム型」という2つの方式が主に使われていますが、その違いや適性が十分に理解されないまま導入が進むケースが多く見られます。そこで今回、シムトップスは「方式理解の不足が現場の生産性にどう影響しているのか」を明らかにするため、本調査を実施しました。

≪利用条件≫

1 情報の出典元として「i-Reporter」の名前を明記してください。

2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。

URL:https://i-reporter.jp/

01|4割超が「現場帳票型」と「Webフォーム型」の違いを理解せず選定
02|約半数が、導入前から課題を想定できず、3人に1人が初期運用で「ギャップに気づいた」と回答
03|現場帳票型は「工程連携」(64.0%)、Webフォーム型は「シンプル入力」(59.6%)が最大の強み

調査概要

調査名称:現場帳票デジタル化の方式選定に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2025年10月6日〜同年10月7日
有効回答:現場帳票のデジタル化に関わった、製造業の現場責任者111名

※合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。

現場帳票のデジタル化における現場課題は、「入力レスポンスが紙より遅く感じる」が49.5%で最多

 「Q1.現場帳票のデジタル化において、あなたが現場の中で感じている課題を教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「入力レスポンスが紙より遅く感じる」が49.5%、「工程間で情報がつながらない」が44.1%、「入力中に関連する他の作業情報が確認できない」が40.5%という回答となりました。

・入力レスポンスが紙より遅く感じる:49.5%
・工程間で情報がつながらない:44.1%
・入力中に関連する他の作業情報が確認できない:40.5%
・複雑な入力業務に対応できない:37.8%
・業務の変化に対応できない:29.7%
・現場作業者がシステムを使ってくれない:27.9%
・帳票形式での記録・出力ができない:27.9%
・システムの操作が複雑で覚えられない:23.4%
・自社の他システムと連携できない:21.6%
・その他:0.9%
 ーメンテナンスが特定の人に限られる。
・特にない:0.9%
・わからない/答えられない:0.0%

Q1の課題は、約半数が「導入前から想定していなかった」と回答

 Q1で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q2.Q1で回答した課題は、導入前から想定できていましたか。」(n=110)と質問したところ、「全く想定していなかった」が25.5%、「あまり想定していなかった」が22.7%という回答となりました。

・全く想定していなかった:25.5%

・あまり想定していなかった:22.7%

・ある程度想定していた:43.6%

・ほぼ全て想定していた:8.2%

想定していなかったギャップについて、35.8%が「現場パイロット・初期運用段階」で気づいた実態

 Q2で「全く想定していなかった」「あまり想定していなかった」と回答した方に、「Q3.想定していなかったギャップに気づいたのはどの段階でしたか。」(n=53)と質問したところ、「要件の定義・ひな形の作成段階」が18.9%、「現場パイロット・初期運用段階」が35.8%という回答となりました。

・要件の定義・ひな形の作成段階:18.9%

・現場パイロット・初期運用段階:35.8%

・本格な運用開始段階:24.5%

・データ活用・外部システムとの連携段階:18.9%

・運用の最適化や改善段階:1.9%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:0.0%

現場帳票のデジタル化を進める前に「現場帳票型」と「Webフォーム型」の違いやそれぞれの特徴について、4割以上が「理解していなかった」と回答

 「Q4.あなたは、現場帳票のデジタル化を進める前に「現場帳票型」と「Webフォーム型」の違いやそれぞれの特徴を理解していましたか。」(n=111)と質問したところ、「全く理解していなかった」が10.8%、「あまり理解していなかった」が29.7%という回答となりました。

・全く理解していなかった:10.8%

・あまり理解していなかった:29.7%

・ある程度理解していた:37.0%

・十分理解していた:21.6%

・わからない/答えられない:0.9%

導入している現場帳票デジタル化システムについて、43.3%が「現場帳票型」と「Webフォーム型」を併用

 「Q5.お勤め先で導入している現場帳票デジタル化システムは、どちらの方式ですか。」(n=111)と質問したところ、「両方式を併用している」が43.3%、「Webフォーム型(1画面に少数項目のシンプルな入力画面)」が36.9%という回答となりました。

・現場帳票型(紙やExcelの帳票レイアウトをそのまま再現):18.9%

・Webフォーム型(1画面に少数項目のシンプルな入力画面):36.9%

・両方式を併用している:43.3%

・その他の方式:0.0%

・わからない/判断できない:0.9%

現場帳票型について、64.0%が「複数の作業工程にまたがり記録や閲覧が必要な業務」に適していると認識

Q4で「十分理解していた」「ある程度理解していた」かつQ5で「現場帳票型」「両方式を併用している」と回答した方に、「Q6.現場帳票型はどのような業務特性に適していると思いますか。(複数回答)」(n=50)と質問したところ、「複数の作業工程にまたがり記録や閲覧が必要な業務」が64.0%、「顧客別の専用フォーマットへの変換など帳票形式での出力が必要な業務」が54.0%、「多数の情報を1画面で同時に表示し確認する必要がある業務」が48.0%という回答となりました。

・複数の作業工程にまたがり記録や閲覧が必要な業務:64.0%

・顧客別の専用フォーマットへの変換など帳票形式での出力が必要な業務:54.0%

・多数の情報を1画面で同時に表示し確認する必要がある業務:48.0%

・前後工程での情報共有が必要な業務:48.0%

・製造履歴を1つの帳票に時系列で記録し続ける業務:40.0%

・現場作業者が使い慣れた形式で移行の負担を少なくしたい業務:34.0%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:2.0%

Webフォーム型について、61.8%が「入力フォームの作成が簡単で、展開を速くしたい業務」に適していると認識

 Q4で「十分理解していた」「ある程度理解していた」かつQ5で「Webフォーム型」「両方式を併用している」と回答した方に、「Q7.Webフォーム型はどのような業務特性に適していると思いますか。(複数回答)」(n=55)と質問したところ、「入力フォームの作成が簡単で、展開を速くしたい業務」が61.8%、「シンプルな入力方式でミスを削減したい業務」が58.2%、「業務の変化にすぐに対応できる柔軟性が必要な業務」が50.9%という回答となりました。

・入力フォームの作成が簡単で、展開を速くしたい業務:61.8%

・シンプルな入力方式でミスを削減したい業務:58.2%

・業務の変化にすぐに対応できる柔軟性が必要な業務:50.9%

・頻繁に項目や内容が変わる業務:41.8%

・他との連携が不要な単独で完結する入力業務:36.4%

・ITスキルが高くない作業者でも簡単に使える業務:27.3%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:0.0%

約9割が、導入後に「違う方式にすればよかった」と後悔

「Q8.導入後に、違う方式にすればよかったと感じたことはありますか。」(n=111)と質問したところ、「かなりある」が36.9%、「ややある」が50.5%という回答となりました。

・かなりある:36.9%

・ややある:50.5%

・あまりない:8.1%

・全くない:0.9%

・わからない/答えられない:3.6%

現場帳票をデジタル化する際、方式選定において注意が必要だと思う点は、「工程間の情報連携がスムーズにできるか」が58.6%で最多

 「Q9.現場帳票をデジタル化する際、方式選定において注意が必要だと思う点を教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「工程間の情報連携がスムーズにできるか(前後工程をまたいだ利用)」が58.6%、「帳票形式を維持するか、Webフォームのように簡素化するか」が47.7%、「業務変更や改善に合わせて柔軟に改修できるか(展開スピード・改修容易性)」が46.8%という回答となりました。

・工程間の情報連携がスムーズにできるか(前後工程をまたいだ利用):58.6%

・帳票形式を維持するか、Webフォームのように簡素化するか:47.7%

・業務変更や改善に合わせて柔軟に改修できるか(展開スピード・改修容易性):46.8%

・帳票出力や監査対応に対応できるか(外部提出・証跡が必要な業務):45.0%

・現場作業者が抵抗なく使えるUI/UXか(受け入れやすさ・教育コスト):19.8%

・その他:2.7%

・特にない:1.8%

・わからない/答えられない:0.0%

まとめ

今回は、現場帳票のデジタル化に関わった製造業の現場責任者111名を対象に、現場帳票デジタル化の方式選定に関する実態調査を実施しました。

 まず、現場帳票のデジタル化において感じている課題として、「入力レスポンスが紙より遅く感じる」(49.5%)と「工程間で情報がつながらない」(44.1%)が上位に挙げられました。これらの課題については、48.2%が「想定外だった」と答えており、想定外のギャップに気づいた段階では、「現場パイロット・初期運用段階」が35.8%で最多となりました。また、デジタル化方式の理解について、「現場帳票型」と「Webフォーム型」の違いを事前に理解していたのは58.6%にとどまり、実際の導入方式は「両方式を併用」が43.3%、「Webフォーム型」が36.9%、「現場帳票型」が18.9%でした。さらに、現場帳票型の適性として「複数の作業工程にまたがり記録や閲覧が必要な業務」(64.0%)、Webフォーム型では「入力フォームの作成が簡単で、展開を速くしたい業務」(61.8%)が最も多く選ばれています。最後に、導入後に「違う方式にすればよかったと感じたことがある」と回答した割合は87.4%に達し、方式選定で注意すべき点として「工程間の情報連携がスムーズにできるか」(58.6%)が最重要視されています。

 今回の調査では、製造業の現場帳票デジタル化において、多くの現場責任者が方式選定の段階で課題を抱えていることが明らかになりました。DXが急速に進む中、現場の実態を十分に理解せずにシステムを導入した結果、かえって生産性が低下するケースも少なくありません。特に、現場帳票型とWebフォーム型それぞれの特性を理解し、業務特性に応じた適切な方式を選定することが、デジタル化の成否を分ける重要な要因となっています。製造現場の複雑な業務プロセスに対応し、真の生産性向上を実現するためには、現場の声を反映した柔軟なシステム選定と、段階的な導入アプローチが不可欠といえるでしょう。

本調査のダウンロードはこちら:https://application.i-reporter.jp/download.research16

FAQ:現場帳票型とフォーム型の違い

Q1. 帳票型とは?

A:紙やExcel帳票のレイアウトをそのままデジタル化できる方式です。複数工程にまたがる業務や、帳票出力・監査対応を重視する現場に適しています。

Q2. フォーム型とは?

A:シンプルな入力画面を設計する方式です。入力ミスの削減や、業務変更への素早い対応が求められる現場に適しています。

Q3. どちらを選ぶべき?

A:「工程連携」や「帳票出力」が必要なら帳票型、「スピード展開」や「柔軟な改修」が重要ならフォーム型。現場ごとに異なるため、両方式の併用も効果的です。

現場帳票型・Webフォーム型の両方に対応している「i-Reporter(アイレポーター)」

弊社では、4,000社21万⼈以上が利⽤する国内シェアNo.1現場帳票システム
「i-Reporter」の開発・販売を行っております。

日報・点検記録・検査記録・作業チェックシートなどの使い慣れた紙・Excel帳票を、プログラミング知識不要で誰でも簡単にデジタル化できます。

i-Reporterは現場帳票型のシステムですが、 Excelを使ってノーコードでWebフォームのような画面を設計できるため、Webフォーム型が得意とするシンプルな入力業務にも活用されています。

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本ホワイトペーパー『現場帳票のデジタル化、どっちが最適?』では、国内シェアNo.1の現場帳票システム「i-Reporter」で培った知見をもとに、「現場帳票型」と「Webフォーム型」それぞれの特徴・適用シーン・強みと限界を徹底比較。

さらに、導入後のギャップを防ぐための選定チェックリストや、業種・業務別の最適な使い分け事例を収録しています。

また、方式理解不足が4割超に上るという実態調査結果を踏まえ、「工程連携に強い帳票型」「展開スピードに強いフォーム型」の選定基準を明確化。

DX推進担当者や経営層が、現場定着とデータ活用を両立する判断軸を持てる内容となっています。

本調査のダウンロードはこちら:https://application.i-reporter.jp/download.form-type-comparison 

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